Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day58:例外とロギング(loggingモジュール)

【本日のミッション】

Day57では「例外処理のベストプラクティス」について学びました。

今日は、例外をログに記録する方法(loggingモジュール) を学びます。

実際のアプリ開発では「printで出力する」だけでは不十分で、

エラーの履歴をファイルなどに記録することが非常に重要です。


loggingモジュールとは

logging は、Python 標準ライブラリに含まれる「ログ出力用モジュール」です。

print() の代わりに使うことで、

・ログレベルを使い分ける

・ファイル出力ができる

・フォーマットを設定できる

などのメリットがあります。

import logging

logging.basicConfig(level=logging.INFO)
logging.info("プログラム開始")
try:
    result = 10 / 0
except ZeroDivisionError as e:
    logging.error("0除算エラー発生: %s", e)
出力結果
INFO:root:プログラム開始
ERROR:root:0除算エラー発生: division by zero
  • logging.basicConfig() で設定(レベル・形式など)を指定

  • logging.info() → 通常ログ

  • logging.error() → 例外や重大エラーを記録


ログレベルを使い分ける

Pythonのログレベルは次の5段階です。

レベル 意味 主な用途
DEBUG デバッグ用の詳細情報 開発中のみ出す
INFO 通常の情報 処理の進行状況など
WARNING 注意を要する事象 想定外だが続行可能
ERROR エラー発生 処理の一部が失敗
CRITICAL 致命的なエラー 即時対応が必要
import logging

logging.basicConfig(level=logging.DEBUG)

logging.debug("デバッグ情報")
logging.info("処理を開始します")
logging.warning("設定値が見つかりません")
logging.error("ファイル読み込みに失敗しました")
logging.critical("システム停止")

出力結果

DEBUG:root:デバッグ情報
INFO:root:処理を開始します
WARNING:root:設定値が見つかりません
ERROR:root:ファイル読み込みに失敗しました
CRITICAL:root:システム停止
  • level=logging.DEBUG に設定すると、すべてのレベルを出力

  • 本番では通常 INFO 以上に設定


ファイルにログを出力する

print() ではターミナルにしか出ませんが、

logging ならファイル保存も簡単です。

import logging

logging.basicConfig(
    filename="app.log",
    level=logging.ERROR,
    format="%(asctime)s [%(levelname)s] %(message)s"
)

try:
    1 / 0
except ZeroDivisionError as e:
    logging.error("0除算エラー: %s", e)

app.log の内容
実行したスクリプト(Pythonファイル)と同じディレクトリ(フォルダ)内にある app.log という名前のファイルに保存されます。

2025-11-03 14:30:12,345 [ERROR] 0除算エラー: division by zero
  • filename:出力先ファイル名

  • format:ログの書式を指定

  • %(asctime)s → 日時、%(levelname)s → ログレベル


例外情報を自動で記録する(exc_info=True)

exc_info=True を指定すると、スタックトレース(例外情報)を自動出力できます。

import logging

logging.basicConfig(level=logging.ERROR)

try:
    x = 1 / 0
except ZeroDivisionError:
    logging.error("例外発生", exc_info=True)

出力結果

ERROR:root:例外発生
Traceback (most recent call last):
  File "main.py", line 5, in <module>
    x = 1 / 0
ZeroDivisionError: division by zero
  • 例外オブジェクトを明示的に渡さなくてもOK

  • 実務では exc_info=True で記録するのが定番


独自関数でログ+例外処理をまとめる

共通処理として関数化しておくと便利です。

import logging

logging.basicConfig(level=logging.ERROR)

def safe_div(a, b):
    try:
        return a / b
    except Exception:
        logging.exception("除算に失敗しました")
        return None

safe_div(10, 0)

出力結果

ERROR:root:除算に失敗しました
Traceback (most recent call last):
  File "main.py", line 6, in safe_div
    return a / b
ZeroDivisionError: division by zero
  • logging.exception() は自動で exc_info=True を含む

  • 例外ログを残して安全にプログラムを継続可能


練習問題

次のコードを実行したとき、最も正しい出力結果を選びなさい。

import logging

logging.basicConfig(level=logging.ERROR)

try:
    10 / 0
except ZeroDivisionError:
    logging.error("0除算検出", exc_info=True)

選択肢

A)

何も出力されない

B)

ERROR:root:0除算検出

C)

0除算検出 とトレースバック情報

D)

プログラムが停止する

解答

C)

0除算検出 とトレースバック情報

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解説

  • exc_info=True により例外のスタックトレースが出力される

  • logging は例外を再スローしないため、プログラムは停止しない

👉 正解は

C)

0除算検出 とトレースバック情報

✅ ポイント

  • logging は print より強力なログ管理ツール

  • level で出力レベルを制御できる

  • filename でログをファイルに出力できる

  • exc_info=True または logging.exception() で例外情報を自動記録

  • 実務では例外処理とログ出力をセットで設計するのがベスト


次回予告

Day59では「モジュールの基本(再確認)+ファイル操作導入」を学びます。

モジュールの仕組みを理解しておくことで、ファイル入出力や他のライブラリもスムーズに扱えるようになります。


参考

Python 3 エンジニア認定基礎試験 – Odyssey CBT
Python3 エンジニア認定基礎試験 出題範囲と学習プラン
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day1:変数の基本
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day2:変数の型(int型とstr型)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day3:算術演算子と代入演算子
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day4:文字列の操作
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day5:比較演算子と論理演算子
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day6:if文(条件分岐)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day7:ループ処理(for文・while文)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day8:break文とcontinue文
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day9:リスト(list)の基本
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day10:リストの操作(append,remove,len など)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day11:リストのスライス(部分取り出し)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day12:タプル(tuple)の基本
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day13:辞書(dict)の基本
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day14:集合(set)の基本
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day15:関数の定義と呼び出し
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day16:関数のデフォルト引数とキーワード引数
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day17:可変長引数(*args, **kwargs)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day18:関数のスコープ(ローカル変数とグローバル変数)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day19:ネスト関数(関数の中の関数)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day20:ラムダ式(無名関数)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day21:組み込み関数(len, type, range など)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day22:組み込み関数(sum,max,min,sorted)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day23:文字列と組み込み関数(len,str,int,float)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day24:組み込み関数(abs, round, pow)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day25:組み込み関数(sorted の応用と key 引数)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day26:組み込み関数(enumerate, zip)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day27:組み込み関数(map, filter, reduce)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day28:組み込み関数(any, all)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day29:組み込み関数(isinstance,issubclass)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day30:組み込み関数(callable, eval)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day31:組み込み関数(dir, help)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day32:組み込み関数(id, hash)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day33:組み込み関数(repr, format)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day34:組み込み関数(globals, locals)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day35:組み込み関数(vars, callable)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day36:組み込み関数(reversed, slice)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day37:組み込み関数(getattr, setattr, hasattr, delattr)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day38:組み込み関数(eval, exec, compile)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day39:組み込み関数(zip の応用・辞書との組み合わせ)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day40:モジュールの基本(import と from の違い)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day41:as(別名インポート)と import の仕組み
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day42:標準ライブラリ(math モジュールの基本)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day43:標準ライブラリ(random モジュールの活用)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day44:標準ライブラリ(datetime モジュールの使い方)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day45:標準ライブラリ(os と sys)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day46:標準ライブラリ(pathlib とファイルパス操作)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day47:パッケージ構造と __init__.py
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day48:自作モジュールの作成とインポート
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day49:例外処理の基本(try, except)
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day50:複数例外の処理と except as
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day51:else, finally の使い方
Python3 エンジニア認定基礎試験 練習問題 Day52:raise による例外発生

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